![]() |
2007.07.10 Tuesday
銀行
昨日の話の続きで思い出した。
父は銀行嫌いだった。 潰れかけた会社に来た、銀行出身の役員と馬が合わなかったのかもしれない。 バブルが崩壊し、不良債権が問題になっている時も、銀行の自己責任を批判していた。 もちろん、国民全体がバカだったのだが、銀行という産業の意味を銀行自身がわかっていなかったと思うし、ぼくも責められて当然という気はする。(今も変わっているとは思えない。) 高校時代、政経という授業があった(今もあるのかな…社会科は複雑になってしまってよくわからない)。 Y先生という、今から思うとかなり左よりの先生が担当だったが、先生は毎回誰かを担当にして、事前に与えたテーマを発表させていた。 ぼくは「信用の創造」というのがあたり、確か銀行の役割について話をした。 「信用創造」をwikipediaから引用すると… ----------- 銀行は預金を受け入れ、その資金を誰かに貸し出す。その過程で信用創造は発生する。以下は、そのプロセスの例である。 A銀行は、X社から預金1000円を預かる。 A銀行は、1000円のうち900円をY社に貸し出す。 Y社は、Z社に対して、900円の支払いをする。 Z社は、900円をB銀行に預ける。 この結果、預金の総額は1900円となる。もともと1000円しかなかった貨幣が1900円になったのは、Y社が900円の債務を負い返済を約束することで900円分の信用貨幣が発生したことになるからである。この900円の信用貨幣(預金)は返済によって消滅するまでは通貨(支払手段)としても機能する。このことはマネーサプライ(現金+預金)の増加を意味する。 さらに、この後B銀行が貸出を行うことで、この仕組みが順次繰り返され、貨幣は増加していく。このように、貸出と預金を行う銀行業務により、経済に存在する貨幣は増加する。 ----------- この過程で銀行が貸し出す先(借り手)に信用がなければ、貸してはいけないのが銀行の役割だろう。 貨幣という公共物を扱う(そういう言い方が成り立つのかどうかわからないが…)産業だから、その見極めをするのが銀行の努めでもある。 それを忘れて、それ自体は何も生み出さない「土地」というものに、バカみたいにお金を注ぎこんだのが、バブルの一つの要因だと思う。 信用創造できない先にお金を注ぎこんだ結果が「不良債権」だ。 説明が長くなった。 ぼくも銀行がキライということが言いたかった。色々な理由をつけてはいるのだが、根底には父のうらみごとを聞いたことがあるのかもしれない。 今となってはわからない。 自分自身で色々なリクツをつけてしまっているからだ。 でも、やっぱりこれも刷り込みなんだろう。 銀行関係の人、ゴメンナサイ。 |
![]() |