考えたこと2

2024.9.24から、今までhttp:で始まっていたリンクが、https:に変わります。申し訳ありませんが、リンクが見られないときは、httpsに変えてみてください。
CALENDAR
<< February 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 >>
+SELECTED ENTRIES
+RECENT COMMENTS
+CATEGORIES
+ARCHIVES
+PROFILE
+OTHERS
山桜
今まで邦画はほとんど見なかった。
見るといったら、アニメかよほど話題になったものくらいだ。

こないだ「三屋清左衛門残日録」というドラマのことを書いたが、最近、藤沢周平の作品のドラマを見るようになった。
こないだやっていた映画「山桜」というのも藤沢周平だったから、録画して見た。
田中麗奈という女優がヒロインをやっている。
不幸な結婚をして、苦労するというおなじみの役。
映画はほとんどヒロインの姿を映す。

ヒーローは東山紀之。
最近は大岡越前などやっていて、それを見ているともう一つだったのだが、この映画ではなかなかよかった。
その原因は、一本の映画を通じてセリフがほとんどなかったからだ。
喋ると、イメージがちょっと変わるのかもしれない。
こんなヒーローは珍しい。

百姓の取り立てが厳しく、年貢が払えなくなった田畑を手に入れ、私腹を肥やすという絵に描いたような悪者が出てくる。
その悪者に対して、一人で立ち向かい、斬る。
無言で牢に入り、沙汰を待つという剣の達人を演じた。

昭和のタイプのヒーローだ。
そういえばあの頃「男は黙って…」という宣伝も流行った。

この映画をいい映画にしているのは、出番も少なく、セリフもほとんどないが、それ故に重みがあるこのヒーローだと思う。

山桜の清々しい花が、それを表しているようだった。

| | 映画・舞台 | 21:58 | comments(0) | trackbacks(0) |