考えたこと2

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今生の別れ
こないだ電車に乗っていたら、若い人が「今生の別れ」と言ったので驚いた。
言われたのは、ぼくのとなりに座った男性。
言ったのは、前に立っていた女性。
大学の先輩、後輩の間柄だろう。

よく考えたら大学4回生は後期試験も終わって、あとは卒業式だけ、という状態か。
そういうシチュエーションだとは思わなかった。
きっとゼミかクラブで送別会があったんだろう。

下宿の人はもう引き払って、卒業式だけ出るという人も多い。
クラブはもう引退しているし、たしかに今会っている人ともう二度と会えないという状況。
話しぶりでは後輩の女性は六甲で下宿、先輩の男性は大阪の実家から通っている。

聞くとはなく2人の会話を聞いていた。
ずっとたわいない世間話だったが、あと2駅を切った頃から別れの会話になってきた。

後輩が、ひょっとしたら、これでもう一生会えないのかな、と言う。
先輩が、まあ、そうかもしれんなあ、と返事。
ここで「今生の別れ」という言葉が出た。

よくそんな言葉知ってたなあと感心した。
ここ1ヶ月は別れの季節。
それでも、またご飯行きましょね、と言って降りていった。
そんなに親しくなかったのかもしれない。
残された先輩はスマホを見ていた。

あとから考えると、あの会話が最後だったといことになる。

そして、そのことすら忘れてしまう。

若いということはそういうことだ。
無限の未来を信じている。
ぼくもそうだった。
もう二度と会えなくなることが、別にどうということもなかった。

今ならわかる。


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