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2016.01.10 Sunday
原油が安い
ありがたいことに、原油の値段が下がっている。
ガソリンも一時はリッター200円に行こうかという勢いだったのに、今や130円を切っている感じ。 日本の経済にとっては、追い風が吹いているといえるだろう。 まあ、ハイブリッド車や小型車の売上が落ちたりする懸念はあるが、エコの意識も上がってきたからさほどでもないと思う。 アメリカの好景気も、原油が安くなったことが一因かもしれない。 プーチンのロシアは苦しいだろう。 ロシアが復活したのは、エネルギー産業が押し上げたのが大きかったんだと思う。 ちょっと前まで石油を売って、外貨を稼いでいたのだが、それが激減したからだ。 1バレル100ドルだったのが、40ドルまで下がったら苦しいのが当たり前。 年間5000億ドルの輸出のうち、半分が飛んでしまったという感じらしい。 きっかけは、シェールオイルなどの新しい石油資源の採掘がアメリカでできるようになってきた、ということだろう。 当初、採掘の技術が必要でコストが高い、と言っていたのが、バレル100ドルなら十分競争できるということで、どんどん採掘が進み、コストが下がった。 それで困ったのがサウジアラビアに代表される従来の産油国。 石油が高いとシェールオイルの開発が進むから、値段を下げようということで、採掘量を増やした。 いったいどれくらいの石油が地下に残っているのかわからないが、とにかく量を増やして値段を下げる、という戦術に出た。 それはISにとっても、収入源が減るということで、打撃になっているらしい。 まあ、従来のアラブの産油国の王族などにとっては、こちらも都合がいい。 ということで、ロシアの空爆もあって、ISの力も弱まっているんだろう。 ロシアは、早くISを潰して、石油の価格を上げたいのかもしれない。 プーチンはKGB出身だし、何でもやりそうだ。 おまけに、今回のサウジとイランの緊張。 これで紛争でも勃発すれば、一気に石油の値段は上がるかもしれない。 ひょっとしたら、KGBが絡んでいるのかも、と思いたくなる。 結局、従来からの産油国であり、採掘コストが安いサウジアラビアが体力勝負に出ている、ということだろう。 地下に眠っている石油がどれだけ残っているか、ということだ。 石油の埋蔵量については、もうピークは過ぎた、という説がある。 石油を掘り始めて、もう80年ほどになる。 限りある資源だとわかっていても、まだまだ大丈夫だと思ってきたが、いつまで持つのだろうという段階だ。 結局、脱石油はいつかはやらないといけないのだろう。 それが、原子力なのか、水素なのか、はたまた再生可能エネルギーなのか、それはわからないが…。 原油が安い間に、先のことを考えてエネルギーをどうするのか、考えておかないといけないなあ…。 |
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