![]() |
2018.07.20 Friday
パソコンをカタカタ打つ
事務の仕事というと、今はパソコンの前に座ってキーボードをカタカタ打つというイメージになった。
電話は減り、メールが増えたので、オフィスは以前より静かだ。 そのかわり、取引先との直接メールのやり取りなどもあるので、カタカタも気を抜けない。 メールの使い始めは、社内だけのメールだった。社外は電話やFAXだ。 それでも、メールは頼む側から見たら便利だということで、だんだんと電話やFAXを侵食していった。 頼まれる側はどうしても弱いので、なし崩しに広がったというのが実情だろう。 今や事務の仕事でキーボードを打つというのは、メインの業務ということになる。 となると、生産性を上げるためにはとりあえず早く打つことが必須となる。 ところが、今はキーボードアレルギーの人が多いという。 スマホネイティブになっているからだ。 今やスマホのフリック入力で卒論を書くツワモノもいる。 たしかに、彼らのスマホ入力を見ていると、早い。 予測変換を上手に使うのだろうか。 ただ、ほとんどのやり取りがLineなので、そんなに長文は書かないようだ。 また、何かを書かせると、スマホを触る学生が多い。 これはサボっているのではなく、スマホで字を調べているのだ。 それでも時々誤字がある。 だから、仕事でパソコンを使うと、文字変換で間違ったものを選ぶことも多いのだと思う。 「変身お待ちしています」というやつだ。 「仮面ライダーか」というツッコミを入れたくなる。 これだけキーボードが大事になっているのに、どうしてキーボードの勉強をしないのだろう。 世の中に、正式の書類はキーボードで打つ、という時代が来ているのに、そのための教育ができていない。 今の大学生に聞いても、キーボードは苦手、という人が圧倒的だ。 教えなければならない事と、教えている事がミスマッチを起こしている。 2006年までは、まだ大学では情報教育を結構やっていた。 ところが、高校で「情報」が必修になったということで、それを必修から外したり、なくすところが増えた。 実際には高校の「情報」はまともに教えられていない。 教える先生がいないとか、受験に関係ないということで、違う科目に読み替えられているのが実情だと思う。 キーボードで字を書くことを前提に、どういう漢字教育をしたらいいかなど、ぜひ議論してもらいたい。 ぼく自身、漢字が書けなくなったが、20代までは字を書いてきたので、まだなんとかなる。 しかし、スマホで育った彼らは、本当に字を知らないし、誤字が多い。 これからの時代、教える世代が、習っていないことを教えることが必要だ。 だからこそ、教員養成課程を変えていかないといけないと思う。 |
![]() |