考えたこと2

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字が下手になった
何度かワープロについて書いたが、考える速さで書けるようになると、キーボードで打つ方が圧倒的に便利だ。
その副作用で、従来通りペンで書くときは、意識してゆっくり書かないと、字が汚くなる。
もうペンで読める字で早く書くことはできない。

NHKのドラマ10で、「ツバキ文具店」というのをやっている。
現代の代書屋の話だ。
舞台は鎌倉。両親を亡くし、代書屋の祖母に育てられた娘がその店を継いだという話。
手紙を代筆する代書屋なんて、今はもう流行らない。
それでも、鎌倉の田舎で細々と先代の祖母を継いで、誰かのために手紙をしたためる。
その短編集をドラマにした。

ドラマの中に、依頼の内容によって、紙やペン、インクを選ぶシーンが出てくる。
どの紙を使うのか、それに合うペンはどれなのか、インクの色はどうするのか、そこから代書屋の仕事は始まる。
その上で、依頼者になりきって手紙を書く。
代書屋に手紙の依頼に来るような人は、何かある。
そこにドラマがあるということだ。

それを見ていると、昔のように字がかけたらいいと思う。
ぼくは字が綺麗ではなかったが、自分でも読みやすい字は書いていたと思う。
手書きのレポートを会社時代はよく書いた。
それももう30年ほど前の話。

読みやすい字を早く書けなくなったのは、ワープロの弊害だ。
自分でも情けない。

ゆっくり、キレイに書くという気持ちで書かないと、まともな字は書けない。

そこに戻ろうとすると、90年代まで戻らないといけない。

紙と鉛筆の時代が懐かしい。



| | 考えたこと | 21:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
Sさんを偲ぶ会
Sさんは2004年の5月に亡くなった。
一人暮らしで病死だった。

ぼくが会社を辞めた後だった。
Sさんとは縁があった。
会社に入った時の先輩だった。

そして、ぼくが会社を辞めるときの部署でも一緒だった。
机を並べて座っていた。
そんな関係で、仲良くしてもらった。

Sさんは礼儀正しくて、いい人だった。
学園紛争で東大の入試がなかった年に入試だったので、名大に行ったんや、と話していた。
本当なら、東京外大に行きたかったのだが、親父さんが工学系で、その道に進んだとのこと。
外国語の才能はすごかった。
英語はネイティブの発音だったし、ドイツ語、フランス語も分かっていたようだ。
趣味は推理小説と、英語の辞書を読むことだった。

Sさんが亡くなって3年後に実家から形見をもらった。
厚さ15センチはあろうかという英和翻訳表現辞典。
ここにも一度書いたが、スゴイ本だ。
本当に翻訳のプロが使うような本。
ところどころに線が引いてある。
本当に読んでいたんだなあと思う。

ユーミンが来るというレストランでよく奢ってもらった。
美味しい店だった。
その店に初めて連れて行ってもらった時、Sさんはすでに大のなじみ客だった。
店内に入ると、ウエイトレスさんが二言三言話しかけていた。
ぼくは一人やから、時々贅沢するんや、と言っていたのを思い出す。

お父さんを53歳で亡くしたので、自分がその年になった時、親父の年を超えたなあと話していた。

今日はゆかりの人が12人ほど集まって、Sさんを偲んで飲んだ。
毎年5月にやっている。
海外駐在も長かったので、その関係者が多い。

亡くなって、まる13年。

草葉の陰で喜んでくれているだろう。


| | 考えたこと | 00:10 | comments(0) | trackbacks(0) |