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2023.01.28 Saturday
老いを知ること
昔の時代劇、大岡越前を見ていたら、年老いてボケた老人がネコイラズで自殺をしたのだが、その息子が自分が殺した、という場面があった。
息子は親がボケて、もう死んでほしいと思っていたのを悔いて、自分が殺したも同然だと嘘をついたのだ。 このドラマをやっていたのは今から40年ほど前。 まだ認知症がそんなに問題になっていなかった時代だ。 今ならこういうドラマは作らないだろう。 認知症では自殺もあり得ない。 大岡越前は、子は親から老いることを知る、と言っていた。 それを教えることが、親の努めだという。 その頃は、これほど長寿の時代が来るとは思っていない。 高度成長の時代だ。 ぼくは母を見ていて、大岡越前の言葉を思う。 認知症になると、こういうふうに生きないといけない、と教えてくれている。 それが親の最後の役目だ。 |
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