考えたこと2

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1年目の壁
フェンダーのCEOはいろんな取り組みを始めている。
ギター人口を何とかして増やそうとしているのだ。

そのために、いろんな調査をしている。
その結果がウォール・ストリート・ジャーナルに出ていた。
有料記事なので、リード文とちょっとだけしか読めないが、なんでも「私たちが毎年販売するギターの約45%は初心者向けで、その90%は1年目で断念する。」ということらしい。

この90%という数字にはビックリだ。
そんなにギターをやろうと思う人が多いとは思わなかった。
アメリカと日本の違いはあるが、今弾いている人は、少なくとも1年目の壁を超えた1割だということになる。

たしかにぼくがギターを始めた中学生の頃、同じクラスの女子がFのコードが押さえられない、と聞きに来たことがある。
弦は6本、指は(親指がネックの裏側なので)4本しかないから、不可能だ、ということだった。

同じ指で1弦、2弦、6弦の3本の弦を押さえる、ということを説明した。
しかし、その当時女子が持っているギターはだいたいガットギターで、指盤の幅が広くて、手が小さいと1弦から6弦まで力を入れて押さえることは難しい、という感じだった。
案の定、その女子も諦めたクチだ。

ギターにはどうしてもそういうコードが出てくる。
キーがCのときはFが出てくるし、キーがGのときはBmが出てくる。
このFやBmというのは、例の6本とも押さえないといけないコードだ。

しかし、9割が諦めている、ということだから、実際にはギターのポテンシャルはたくさんある、ということだ。

自ら楽器を始めようと思う人達は、たいがい小さい頃から楽器はやっていない。
始めようと思うのはだいたい中学以降だろう。
いわゆるティーンエージャーになって、音楽に興味がわき、やりたいと思う。
その時に、やろうと思うのはやっぱりギターだ。
とりあえず、コードを覚えれば楽譜が読めなくても弾くことができる。

しかし、なんと9割が1年以内に諦めているという実態。
これは何とかしないといけないと思う。

フェンダー社が小さなギターを売り出したのはそういう戦略もあるのだろう。
弦の長さが普通のギターなら640mmほどあるのだが、それが550mm程度。
圧倒的に押さえやすくなる。
女子向けなのだ。
音の大きさは少し小さくなるが、それほど気にならない。
おまけにエレアコ(アンプをつなげる)タイプだから、プリアンプ兼チューニングメーターが付いていたりする。
チューニングも楽になる。

国内でいうと、ギターメーカーはもうあきらめムード。
もともと少子化で、ギター市場は縮小すると思っているのだ。
ヤマハはまだアコギをやっているが、フェンダーのような取り組みはしていない。
ギターの比率が低いから、フェンダーほどの気合が入らないのだろう。
昔はモーリス(モリダイラ楽器)、ヤイリなどのブランドがあったが、今はあまり見ない。

エレキギターもヤマハは製品ラインを絞っている。
ちょっと前に新製品を出したが、フェンダーやギブソンを追いかけよう、という感じではない。
80年代、90年代あたりはまだ頑張っていたのだが…。

ギブソンが会社更生法適用で、今やフェンダーがギターの大手。
ギターを弾こうとして、1年で諦めた9割をどうやって食い止めるか。

その対策の小さなギターは効果があると思う。





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